ブレゲは「五大時計」の一角として高い評価を受ける一方、すべてのモデルが高いリセールバリューを維持しているわけではありません。特に複雑機構を中心としたモデルは評価が分かれやすく、中古市場では定価との乖離が大きく出るケースも見られます。その中で近年注目されているのが、比較的シンプルな構成でスポーツ性やデザイン性を備えた一部コレクションです。本記事では、国内市場における実勢価格をベースに、ブレゲの中でもリセール評価が比較的安定しているモデルをランキング形式で整理し、なぜそのモデルが評価されやすいのかを鑑定士目線で解説します。

ブレゲ リセール率ランキング(国内市場ベース)

第1位:マリーン 5517(ステンレススチール)

ブレゲの中で最もリセール評価が安定しているのがマリーンのステンレスモデルです。5517は自動巻き3針・SSケースという構成で、ブレゲの中では例外的に「実用時計」としての需要が強く、中古市場での回転も比較的良好です。発売時の定価はおおよそ300万円前後でしたが、現在の国内中古販売価格は260万〜300万円前後で推移しており、状態や付属品が揃った個体では想定買取価格が220万〜260万円程度になるケースが見られます。リセール率はおおむね75〜85%前後と、ブレゲ全体の中では非常に高水準で、条件次第では定価に近い水準で評価されることもあります。

第2位:Type XXI 3817

パイロットウォッチ系のType XXIは、マリーンに次いで安定した評価を得ているモデルです。3817はSSケース・クロノグラフ搭載ながらサイズバランスが良く、ブレゲの中では比較的分かりやすいデザインであることが評価されています。定価はおおよそ230万円前後、中古販売価格は180万〜210万円前後、想定買取価格は150万〜180万円前後が目安となり、リセール率は65〜75%程度で推移しています。極端に上がるモデルではありませんが、大きく崩れにくい点が評価ポイントです。

第3位:トラディション 7057

トラディションはブレゲらしさを前面に出したコレクションで、評価が二極化しやすいシリーズですが、7057のような定番仕様は一定の需要があります。定価は350万円前後と高額ですが、中古市場では260万〜300万円前後で取引されることが多く、想定買取価格は230万〜260万円前後が目安です。リセール率はおおよそ65〜70%程度で、マリーンほどの安定感はないものの、ブレゲの象徴的デザインを評価する層が存在するため、一定の底堅さがあります。

第4位:クラシック 7147

クラシックラインの中でも7147は比較的評価が残りやすいモデルです。定価は320万円前後、中古販売価格は230万〜270万円前後、想定買取価格は200万〜230万円前後が目安となり、リセール率は60〜70%程度です。シンプルな文字盤構成とブレゲ針、ギヨシェ装飾といった王道要素を備えている点が評価されやすい理由ですが、素材や文字盤色によっては評価に差が出ます。

ブレゲのリセール評価が分かれる理由

ブレゲはブランド力そのものは非常に高いものの、モデルごとの需要差が大きく、特にトゥールビヨンや複雑機構を搭載したモデルは定価が高額な反面、中古市場での流動性が低く、リセール率が大きく下がる傾向があります。一方で、マリーンやType XX系のように「用途が分かりやすいモデル」「ステンレス素材」「サイズ感が現代的」といった条件を満たすものは、比較的安定した評価を維持しています。

売却を考える際の判断ポイント

ブレゲを売却する際は、「モデル選び」と同じくらい「売却タイミング」が重要です。定価改定直後や同系統モデルの供給が落ち着いている時期は評価が出やすく、逆に派生モデルや素材違いが増えたタイミングでは相場が緩みやすくなります。付属品の完備、ケースやブレスの状態、オーバーホール履歴の有無も査定に大きく影響します。

ブランド品全体の買取相場がどのように形成されているかについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
ブランド品の買取相場について

鑑定士コメント

ブレゲは「どれを選んでも資産になる」ブランドではありませんが、モデルを正しく選べば評価が安定するブランドでもあります。特にマリーンのステンレスモデルは、ブレゲの中では例外的にリセールを意識できる存在です。高額モデルほど慎重な判断が必要になるため、売却を検討される際は、現在の市場評価を一度整理したうえで判断されることをおすすめします。

なお、実際の買取価格がどの水準で成立しているのかを知りたい方は、直近でお取扱いした買取事例も参考になります。査定時に重視されたポイントが分かりやすい内容です。→買取速報はこちら

まとめ

ブレゲのリセール率はモデルによって大きく差があり、マリーンやType XXIなどの実用性が高いモデルは比較的安定した評価を維持しています。一方で、複雑機構モデルはリセール目的では不向きなケースが多く、購入・売却ともに戦略が重要です。ご自身のモデルがどの位置づけにあるのかを把握することが、納得のいく売却につながります。ブランドレックス 鑑定士 千藤