金の売り時はいつ?プロ鑑定士がベスト時期を解説 【2020年最新版】
金は非常に価値が高く、通貨ではなく金として保有して高い時に売ることで利益を得ている方も多くいます。
ただ、単純にいつ売っても良いというものではなく、相場が形成されており金の価値は上下しているのが実情です。
金をより高く売るためには、売り時を見極めるのが重要となります!
では、どのように金の売り時を見極めることができるのでしょうか?
ここでは、金の売り時について詳しく解説します。
わたくしブランドレックス鑑定士の千藤と申します。
金の鑑定歴は20年以上の経験がございます。
金をお持ちの方であれば為になる記事ですので是非読んでみてください。
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金の価格が変動する要因は?
金の取引で利益を出すためには、可能な限り安い時期に購入して、価格が上昇したタイミングで売るのが鉄則になります。
簡単そうに聞こえるのですが、これを見極めるのはけっこう大変なことなのです。
では、どのようなシーンにおいて金相場の変動が見られるのでしょうか?
ここでは、より具体的に金相場が変動する要因について解説します。
要因①:世界情勢による変動
金相場において、格言として有事の金という言葉があります。
これは、戦争などの有事が発生した場合に金などの資源価格が上昇する傾向にあるために、このような格言が生まれているのです。
この言葉が使われ始めたきっかけとなったのが1979年にソビエト連合がアフガンに侵攻したケースです。
その後も、1982年のフォークランド紛争などにおいても、同様の傾向が見られています。
ただ、冷戦が幕を閉じたことによってアメリカの勢力が拡大し、有事が発生しても短期的に決着する傾向が見られるようになりました。
実際に、1992年の湾岸戦争において、アメリカは圧倒的な戦力によってすぐに決着したことによって、金相場は影響を受けることなく終結しました。
この時点で、有事の金ではなく有事のドルというフレーズが誕生しているのです。
実際には、この流れは長く続かず2001年の同時多発テロ以降は有事の金がまた注目されており、今でもその傾向が続いているのです。
要因②:需要と供給のバランスによる変動
金は鉱物として採掘されているわけですが、これまで世界最大の採掘国であった南アフリカにおいて金の供給量は減少している傾向にあります。
その理由としては、労働条件の悪化によって発生した鉱山ストなどによるところが大きいのです。
その傍らで、中国が世界最大の金採掘国となったのですが、世界全体で見渡すと採掘量が減少しています。
ただ、金のリサイクルによる再利用が進む傾向もあります。
以上が金の供給と考えれば、一方で需要という観点では主に宝飾品としての用途で用いられることが多いです。
2013年を境に需要のピークを迎えているのですが、2017年になるとインドの急激な成長によって需要が増大している傾向があります。
仮に金が多く売却されると金の価格が下落するのですが、将来のインフレへのリスクヘッジとして長期保有する傾向が見られており、その動向次第では金の価格も変動すると見られています。
要因③:為替相場による変動
金などの資源相場以上に注目されている相場として、為替相場があります。
今ではビットコインを筆頭とした仮想通貨相場が活発化されていますが、まだまだ為替相場も寝ず良い人気を誇っています。
その為替の中で、特に大きな相場としてはドルが欠かせません。
一般的な傾向として、ドル安になることで資産価値が減る傾向にあるので、リスクヘッジとして他の通貨や資産に活路を見出します。
そのひとつのヘッジ先として、有力な候補となっているのが金です。
実際に、1985年のプラザ合意によってドル高への是正が承認された後の3年間を見ると、連続的にドルが下落しているのに対し、金価格は上昇しているのです。
これを期に、一般的な考えとしてドルと金価格の逆相関性が定着しています。
直近でも、FRBの度重なる追加利上げに伴って、ドル高になったと同時に金相場が下落したという事例も見られます。
ただ、あくまでも目安であり、必ずしも逆相関性が発生するというわけではないので注意が必要です。
要因④:原油価格による変動
金と同じく資源相場として頻繁に登場するのが原油です。
実は、原油と金にも相関性があることで有名なのです。
基本的に、原油価格が上昇することで金の価格も上昇する傾向が見られます。
それはなぜかというと、金と同様にドルの影響を大きく受けているためです。
但し、2014年を境として徐々にその関係にも変化が発生しつつあります。
それは、アメリカがシェールガス・オイルを開発したことによって、世界の石油バランスが大きく変動したり、石油自体の需要が減少していることが要因として挙げられます。
ただ、今でも無視はできない変動要因として抑えておく必要はあります。
実際の金相場の変動はどの程度あるの?
変動要因が理解できたところで、長いトレンドで見たときにどの程度価格が変動しているのかについて紹介します。
国内で金相場が最も高かったのは実は現在ではなく、今から約40年前の1980年代になります。
このときの金相場は、なんと1グラム6,490円~6,500円台だったのです。
その後、2000年代に入ってから金相場が上昇して話題になったのですが、この時でも5,000円台になります。
ただし、6,500円台の金相場は3~4カ月程度で3,600円~3,700円台となってしまいます。
半年も経たないうちに半分近くまで価格が減少することは大きな驚きです。
2019年9月には5,300円前後での取引が行われており、近年では今が売り時であるとも言える状況が続いています。
実際に売り時と感じた際に考えるべきことは?
いつまでも金を持っていても、それだけでは何の価値もなく売って初めて資金を得ることができるのです。
では、ここが売り時と思ったときに考えるべきことには、どのようなものがあるのでしょうか?
最終的には自身の決断力で
ある程度相場の原理や変動要因が理解できているからと言って、明日の金の買取価格がいくらになるのかを、完璧に予測するのはまず不可能です。
もしそれができる人がいれば、それだけで何もせず稼ぐことができるわけです。
もう少し上がるのでは?と予測していても、実際にはそれ以降は下落していくというケースも少なくないのです。
今が金売却のタイミングだと自分自身で判断できなければ、そのまま売り時を逃してしまうリスクもあります。
2019年現在の相場を見てみると、小売価格が4,300円代であれば、上々の売り時であると言えます。
売るタイミングを見計らってどこで踏ん切りをつけるのかという点が重要なポイントとなってきます。
この金額になったらになったら売却するという自分なりの目安があると、売り時を逃すリスクも少なくなるでしょう。
また、売った後はその後の相場を一切見ないというのも良いでしょう。
金保有のメリットを生かして、長期保有もおすすめ
金を購入するメリットは、あらゆるリスクに対して備えられるという点があります。
こうしたメリットを最大限享受したい場合には、金の長期保有も一つの手段としておすすめです。
近年では、投資にまわす資産の10%程度をリスクヘッジのために金に回すという投資家も増えてきています。
売り時を見極めるとともに、どのくらい金を保有し続けるのかについても検討の余地があります。
長期トレンドで見れば、金相場は多少の乱高下があるものの上昇傾向にあるので、その意味でもあえて売らずに長期保有するという方法も検討の余地があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
金の相場から、売り時を見極めるのは決して簡単ではありません。
それは、金の価格は様々な要因によって日々変動しているからです。
特に、為替相場とは密接な関係もありますし、世界情勢によっても大きな影響を受ける傾向があります。
自分が納得できる価格であれば積極的に売却を検討するのも一つの手ですし、どうしても踏ん切りがつかない場合には、金の長期保有も視野に入れて検討の余地があります。
結果的に、自分自身である程度納得した形で金を取引できれば、それで良いのです。
金の売るタイミングや相場については千藤までお問合せいただけましたらお答えさせていただきます。
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