「今売った方がいいのか、それとも持ち続けた方がいいのか」ロレックスやエルメス、シャネルといったブランド品をお持ちの方から、ここ最近特に多く寄せられるご相談です。数年前と比べて相場が大きく上がり、資産として注目されるようになった一方で、ピークなのか、まだ伸びるのか分からず判断に迷われる方が増えています。本記事では、単に“高い・安い”ではなく、どのような状況の方が売却を選び、どのような方が保有を続けた方がよいのか、鑑定の現場で実際に見てきた視点から整理していきます。

今、ブランド品を「売るべき人」の特徴

まず、今のタイミングで売却を検討した方がよいケースです。これは相場が高いから一律に売る、という話ではありません。例えばロレックスやエルメスであっても、今後の伸びしろが限定的な個体や、条件次第で評価が下がりやすいものも存在します。

具体的には、購入時からほとんど使っていないものの、付属品が欠けている場合や、サイズや仕様が市場の主流から外れてきているモデルです。過去に比べ定価が上がったことで相場も底上げされていますが、その上昇分はすでに評価に反映されているケースが多く、今後は横ばい、もしくは緩やかに調整される可能性があります。このような場合、「高く売れるうちに現金化する」という判断は合理的です。

今、ブランド品を「持ち続けた方がよい人」の特徴

一方で、今すぐ売る必要がない方も明確に存在します。代表的なのは、需要が世界的に安定しており、供給が限られているモデルをお持ちの場合です。ロレックスの一部スポーツモデルや、エルメスの定番サイズのバッグなどは、為替や市場環境の影響を受けながらも、長期的に評価が維持されやすい傾向があります。

また、購入時の価格が比較的低く、すでに大きく評価が上がっている場合でも、すぐに手放す理由がなければ無理に売却する必要はありません。今後の定価改定や需要動向によっては、数年単位で見たときに再評価される可能性も残されています。

「相場が高い=売り時」とは限らない理由

よく「今は相場が高いから売り時」と言われますが、これは半分正解で半分誤解です。相場が高い状態でも、実際に成立する価格と、提示されるだけの価格には差があります。写真査定や一括査定で提示された高額な数字が、必ずしも現実の売却価格になるとは限りません。

重要なのは、現在の相場水準の中で「自分の品物がどの位置にあるのか」を把握することです。状態、付属品、市場での需要、これらが噛み合って初めて高い評価が成立します。

判断を間違えないために見るべきポイント

売るか持つかを判断する際に、最低限確認しておきたいポイントがあります。

  • 現在の相場が一時的な高騰なのか、定着した水準なのか
  • 自分の品物が市場の主流条件を満たしているか
  • 付属品や状態が評価にどの程度影響するか
  • 今後使う予定があるか、それとも眠ったままになるか

これらを整理すると、「今売る理由があるかどうか」が自然と見えてきます。

今回の鑑定士コメント

現場で多くのご相談を受けて感じるのは、価格そのものよりも「判断材料が足りないまま迷っている方」が非常に多いという点です。売却は急ぐ必要はありませんが、正しい情報を知らないまま時間だけが過ぎてしまうのはもったいないケースもあります。一度立ち止まり、今の相場とご自身の状況を冷静に照らし合わせることが、結果的に一番納得のいく選択につながります。

ブランド品全体の買取相場がどのように形成されているかについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
ブランド品の買取相場について

まとめ|迷っているなら「判断の整理」から

今売るか、持つかの正解は人によって異なります。ただし共通して言えるのは、「相場が高いから」「誰かに勧められたから」だけで決めると後悔しやすいということです。今の価格水準と、ご自身の使い方・将来の予定を整理することで、自然と答えは見えてきます。もし判断に迷われた際は、無理に結論を出さず、一度ご相談いただければと思います。

売却のタイミングによって評価が変わる理由については、下記の記事も参考になります。
ブランド品を売る時期・タイミングについて

ブランドレックス
鑑定士 千藤