エルメスの中で「評価が安定しない」「資産かどうか分かりにくい」と言われがちなモデルがコンスタンスです。しかし実際には、サイズ・素材・金具の条件を限定すると、相場が極めて崩れにくい個体が存在します。本記事では、コンスタンスがなぜ評価の分かれるバッグなのかを、定価推移と中古相場の数字をもとに整理します。

コンスタンスの評価が割れる理由

 コンスタンスは、バーキンやケリーと違い、フォーマル性とファッション性を併せ持つモデルです。そのため「資産」として語られることが少なく、評価が一括りにされがちです。しかし実際には、サイズと金具によって相場は大きく異なります。

コンスタンスの定価推移(円)

 コンスタンス(ミニ・エプソン素材)の定価は、過去には約60万円前後で販売されていた時期がありました。その後、段階的な価格改定を経て、現在では定価約120万円前後まで引き上げられています。

 定価ベースで見ると、差額は約+60万円、上昇率は約100%に達します。これはバーキンやケリーと同水準の上昇率であり、コンスタンスだけが例外というわけではありません。

中古相場はどこで成立しているか

 中古市場では、コンスタンスミニ(エプソン・ブラック/ゴールド金具)の場合、状態と付属品が揃っている個体で150万円〜200万円前後のレンジで成立するケースが見られます。定価と比較すると、+30万円〜80万円前後上回る水準です。

 一方で、サイズが大きいモデルや、需要の少ない金具・カラーの場合は、定価付近、もしくは定価を下回るケースも存在します。この差が「評価が分かれる」と言われる理由です。

資産性が成立しやすい条件

・サイズ:ミニ(18)
・素材:エプソン
・カラー:ブラック、ゴールド、エトゥープ
・金具:ゴールド金具(評価が最も安定)
・付属品:箱・保存袋・ショルダーストラップ完備

 コンスタンスは、ストラップ欠品や金具傷があると評価が大きく下がるため、コンディションの影響が非常に大きいモデルです。

なぜ資産にならない個体も存在するのか

 コンスタンスはデザイン性が高い分、流行の影響を受けやすいカラーや素材も存在します。そのため、条件を外れると「ただの高級バッグ」になり、資産性は成立しません。ここがバーキン・ケリーとの決定的な違いです。

今売るべきか、持つべきか

 条件の揃ったコンスタンスミニは、すでに相場が一段上に固定されており、慌てて売却する必要はありません。一方で、サイズや条件が合わない場合は、相場が高水準にある今のうちに売却する判断も合理的です。

今回の鑑定士コメント

 コンスタンスは「全てが資産になるバッグ」ではありません。しかし、条件を限定すれば、バーキン・ケリーに近い安定感を持つ個体が存在します。評価が分かれるからこそ、正確な判断が重要なモデルです。

まとめ

 コンスタンスは、定価推移と中古相場を正しく見れば、資産として成立する条件が明確なバッグです。サイズ・素材・金具を見誤らなければ、価値が大きく崩れるリスクは低いでしょう。ブランドレックス 鑑定士 千藤