ロレックスの中でも特に現行品の相場が下がっています。
下落した理由をピックアップしていきます。

1.中国市場が不安定

ロレックスは特に中国の富豪層に人気が高いブランドです。
しかし、2023年に入り中国の経済後退や不動産バブルの崩壊によって資産目的で
ロレックスを所有していた富裕層が売却し、供給量が増えたことで価格が下落しました。
さらに、世界的な金融引き締めや景気の停滞も買取相場の下落に影響を与得ていると考えられます。

2.需要の低下

常に需要が高いブランドですが、現在は少し低迷傾向にあります。
その理由は定価で購入するのが困難な為です。

現行品はプレミアム価格が付いているモデルが多くなっており、ロレックスが定めている定価以下で購入出来るモデルは中古市場ではほとんど無い状況です。
正規店やブティックもショップディスプレイにそういったモデルを並べる事は無く、ごく一部のユーザーにしか定価で販売をしていません。

これは転売目的で購入される事を懸念しての行動ですが、これが逆効果になりユーザーが離れる原因にもなっています。

3.公認中古販売

2023年に入りロレックスの公認中古販売が始まりました。
この動きは中古市場に大きく影響を与えました。
公認中古品が販売されると、それ以上の金額で同じモデルをロレックス以外の業者が販売しても売れる可能性が無くなる為です。
これは今まで青天井で上がり続けていたロレックスの中古市場に天井が出来たことを意味します。

現在公認中古は海外でのみ販売しており国内での販売はまだ始まっていない状況ですが、それでも市場に影響を与えています。
ロレックスが中古の販売価格をコントロールできるようになったと言ってもよく、今後の動きによってはプレミアム価格のモデルは少なくなる可能性もあります。

まとめ

ロレックスは常に多くの需要があり、特に現行品はその筆頭です。
しかし、メディアなどで資産価値が高くて高額で売れるなどの放送がお茶の間に増えたことで、ロレックス自体には興味がないような人も転売目的で購入するようになりました。

ブティックや正規店を回って現行品を購入するロレックスマラソンという言葉が生まれるほどです。
使用目的で求めているユーザーが購入できない状況になり、定価以上で購入するぐらいなら他のブランドで代用するという動きも広がっています。

この状況で尚且つ公認中古販売も本格的に国内で始まった場合、相場にもっと影響する可能性はあります。


鑑定歴10年の岡田です。
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