A.ランゲ & ゾーネ(以下、ランゲ & ゾーネと略します)は伝統的な高級時計メーカーとして世界中で高い評価を受けています。
独自の卓越した技術と美しいデザインで知られ、時計マニアやコレクターの間で高い評価を受けています。

歴史

「A.ランゲ・ドレスデン」が始まりです。
このブランドは創業後、第二次世界大戦をきっかけに工房が国有化され、
事業を行うことが出来なくなりました。
1945年に終戦しましたが、その時には創業者であるアドルフ・ランゲは死去していました。
しかし、息子のリヒャルト・ランゲがそのあとを引き継いでおり、創業当時アドルフと一
緒に働いていた時計師の子供たちに声をかけて呼び戻し、1990年に再度機械式時計の製造会社として復活を果たします。

この時に社名を現在の「A.ランゲ & ゾーネ」にしました。
その後、彼らは伝統的な時計製造技術を革新的なデザインと融合させることで、業界
の中で独自の地位を築いていきます。

ジャーマンシルバー

腕時計のムーブメントには、ほとんどのブランドが真鍮を利用しています。
しかし、ランゲ&ゾーネはジャーマンシルバーと言われる素材を利用しています。
シルバーは真鍮に比べて重く加工が難しい素材ですが、この素材を使う事にこだわっています。

ジャーマンシルバーは、月日が経つにつれて酸化していき、シルバー色だった基盤が黄金色に変色していくのですが、この変化をランゲファンは楽しんでいます。

この変色はオーバーホールに出した際に磨いてもらう事でシルバー色に戻すことが出来るので、リセットしてまた色の変化を楽しむことも可能です。

希少性

年間生産数が少ないブランドとしても知られています。
パテックフィリップやオーデマピゲなど手作りを基本として製造を行う高級時計ブランドは、平均で約5万本を年間で製造しています。

しかし、ランゲ&ゾーネは年間約5000本しか製造していません。
その為、目当てのモデルに出会えるかはまさしく運と言って良く、その希少性から中古販売でも定価からそこまで大きく下がることなく取引がされているモデルや、定価以上で取引されている物も存在します。

現行代表モデル

ランゲ1

型番:191.032
定価:¥6,105,000(税込)
買取相場:300万円~400万円

サクソニアフラッハ

型番:201.033
定価:¥3,366,000(税込)
買取相場:120万円~160万円

オデュッセウス

型番:363.179
定価:5,346,000円(現在は非公開になっている)
買取相場:600万円~750万円

まとめ

ドイツではベンツより有名なブランドとして知られているのがランゲ&ゾーネです。
時計を趣味にしている方であれば必ず所有したいと思わせる洗礼されたデザインと技術力は目を見張るものがあります。

知名度が上がれば今後もっと相場も上がる可能性もあります。
あまり広告を打たないブランドなので時間はかかるかもしれませんが、
世界の著名人も愛用者が多数いるので、どこかで注目されることもあるかもしれません。

このコラムで興味を持たれた方は、ブティックに足を運んで世界観を体験してみてください。
また、所有されている方で売却を考えている方は、是非当店へご相談ください。

鑑定歴10年の岡田です。査定についてのご相談はお任せください。
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