ダイヤモンドの価値が高い理由の一つに、どこでも採掘できるわけではないという点があります。

もしどこでも採掘できるのであれば、これほどまでに高値になることはなく、ありきたりな宝石として見られるだけです。

では、ダイヤモンドは一体どのような場所で採掘されるのでしょうか?

ここでは、ダイヤモンドの産地などの情報を紹介します。

ブランドレックス 鑑定士千藤

わたくしブランドレックス鑑定士千藤です。

ダイヤモンドについて参考になる記事を書きましたので是非読んでみてください。

 

ダイヤモンドはどのようにしてできるの?

ダイヤモンドの産地を知る前に、どのようにしてできるのかについて紹介します。

ダイヤモンドと崇められていますが、実は化学式で言えばC(炭素)ということになります。

炭素をベースとしたものは世の中に多数あり、異性体が数多く存在していますが、実はダイヤモンドのように単一の元素だけで構成されている宝石は非常に珍しい存在です。

例えば、ダイヤモンドに次ぐ価値があるルビーについては、酸素とアルミニウムで構成されていますし、他の宝石では多いもので4種類の元素で構成されているのです。

もちろん、ダイヤモンドは単なる炭素の物質ではなく、ダイヤモンド結晶構成という特殊な構造となっているのが特徴です。

炭素の元素同士が強固に結語していることもあり、非常に固いのが特徴です。

では、ダイヤモンドがどのようにできたかというと、様々な諸説があります。

最も古い諸説としては、なんと10億年前には形成されていたと言われています。

どのようにできたかというと、炭素を多く含んだ岩石が高温で溶けることで炭素原子が生成されて、その炭素原子が更に超高温で超高圧な環境下で結合されることでダイヤモンD結晶が作られるのです。

人工的にも、このような奇跡的な条件でしか作ることができないダイヤモンドは、非常にロマンがある宝石であると言えますね。

 

ダイヤモンドが取れる場所は?

ダイヤモンドが採掘できる場所としては、先に紹介したとおり炭素原子が多く含まれている岩石がある場所で、超高温・超高圧な環境になる場所が挙げられます。

まれに、隕石や小惑星がぶつかった場所からも採掘されるという例はあるものの、レアケースであり主に以下の方法から採掘されます。

・漂砂鉱床

・パンニング

・パイプ鉱山

 

それぞれの採掘場所別で、また違った特徴があります。

 

漂砂鉱床

漂砂鉱床とは、重鉱物で構成される堆積物であり、風や水などの機械的な作用によって有用鉱物が砂礫に混入して集中して堆積してできています。

比較的新しい採掘場所として注目が集まっています。

 

パンニング

ダイヤモンドの採掘と言えば、まず思い浮かべる方が多いのがパンニングです。

流れている川にザル状の容器を持って入り、砂を落としながらダイヤモンドを探す方法となっています。

ただ、現代となっては非常に効率が悪く、大きなダイヤモンドはそもそも採掘が難しいので徐々に廃れている方法であります。

 

パイプ鉱山

パンニングに代わって主流になっていたのがパイプ鉱山です。

地面に大きな穴を掘って、地中に埋まっているダイヤモンドを掘り当てる方法です。

地面と言っても、主に岩盤を崩して採掘するので危険性も高い方法として、近年では少しずつ漂砂鉱床に切り替わりつつあります。

 

有名な採掘国と特徴を紹介

ダイヤモンドは、成り立ちが特殊なだけに全世界どこでも採掘できるというわけではありません。

主な採掘国は決まっており、大まかに20カ国程度でのみ採掘できます。

その中で、産地によってある程度ダイヤモンドの特徴が決まっています。

それぞれの産地と特徴については、次のようになっています。

 

ロシア

ロシア

ロシアは、世界で最もダイヤモンドが採掘できる国です。

ロシアといえば原油も多く採掘できるだけに、自然資源が豊富な国であります。

ダイヤモンドの成り立ちとして、マントルの中で生成されるという歴史がありますが、ちょうどロシアの海底が最適なダイヤモンドの生成場所となっていたのです。

ロシア産の原石を分析すると、分子構造がきれいな正八面体をしているものが多く見られます。

正八面体こそが、原石の理想的なプロポーションとされており、きれいな輝きを誇ります。

優良な採掘場所が多くあるということで、宝石業者も多くあり特に有名なのがアルロサです。

アルロサは、デイビスに匹敵するほどのシェアを誇っていることで有名です。

 

ボツワナ

ボツワナ

採掘量ではロシアに及ばないものの、出荷金額ベースで言えばボツワナの方が上回っています。

オラパ鉱山は世界最大のダイヤモンド鉱山として名を馳せています。

露天掘りによって採掘されていて、そこには多くの現地作業員が従事しており地元経済を支える存在にもなっています。

ダイヤモンドのクオリティとしては、ロシアをも上回っており、1カラットあたりの価値はロシア産の1.5倍も高いものとなっています。

特に、ジュワネング鉱山のダイヤモンドは世界最高のクオリティを持つとして高く評価されています。

 

コンゴ

コンゴも、アフリカに位置する国です。

ミレニアムスター200ctが算出されるなど、高品質な原石は多い国として知られています。

ただ、コンゴに限ったことではないのですが、豊富な地下資源を巡って紛争が絶えることがないという実情があります。

いわゆる紛争ダイヤモンドとして問題の大きいエリアとされていて、キンバリープロセス加盟国のダイヤモンド以外は取り合わないという措置が取られています。

 

カナダ

カナダ

アメリカ大陸の中で最もダイヤモンドを採掘できる国として、カナダがあります。

結晶構造が整った美しい原石が多いという特徴があり、上質なダイヤモンドを望んでいる方にとって人気の採掘国として注目されています。

 

南アフリカ共和国

南アフリカ共和国

カリナン鉱山では、操業100年以上の歴史を持つ古の鉱山であり、その成功によってアフリカ各国でダイヤモンドの採掘が行われるきっかけともなっています。

今でも、かつてほどではありませんが良質なダイヤモンドが採掘されるエリアです。

 

アメリカ合衆国

アメリカ合衆国

アメリカでは、ダイヤモンドを自分で採掘し、掘り出した石を持ち帰ることができるダイヤモンド・クレーター州立公園があります。

過去には、5カラットを超える大きなダイヤモンドが採掘されたこともあって、レジャースポットとしても人気です。

 

日本でもダイヤモンドが採掘された!

ダイヤモンドが採掘されている国は20カ国程度と紹介しましたが、残念ながら日本はそこに含まれていません。

日本の地形が形成されたのは、世界的に見ても新しく火山活動が比較的落ち着いた後であったためです。

ただ、過去から日本でもダイヤモンドが少量ながらも採掘できると言われていました。

そしてついに、2007年に愛媛県の四国中央市にある四国山地の火山岩から発見されました。

ただ、そのサイズは10ミクロンと肉眼で確認するのも困難なほどのサイズでした。

よって、宝石にするようなサイズのダイヤモンドを日本で期待することはできません。

 

ダイヤモンドの産地も意識した買取を実施!

ブランドレックス 鑑定士千藤

今回は、ダイヤモンドの産地や成り立ちなどについて紹介しました。

ダイヤモンドは、偶然が重なって生成されたものであり、採掘できる場所が限られています。

残念ながら日本では採掘することができませんので、なおさら希少価値が高いイメージがありますね。

ボツワナのジュワネング鉱山で採掘されるダイヤモンドが世界最高峰の勝ちがあるとされていますが、ブランドレックスではしっかりと産地も評価基準に入れて買取査定しております。

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