ロレックス正規店での購入を目指す中で、多くの人が一度は直面するのが「ロレックスマラソン」という言葉です。何度も正規店に足を運び、在庫確認を続ける行動を指しますが、2024年以降の購入制限強化によって、このマラソンの意味合いは大きく変化しています。かつては「通えばいつか買える」と考えられていた時代もありましたが、現在は回数そのものよりも、来店の中身が結果を左右する構造になっています。本記事では鑑定士の立場から、実際に購入に至るまでの回数感、成功する人と失速する人の違い、そしてマラソンを続けるべき人・見切りをつけるべき人の判断軸を現実的に整理します。

ロレックスマラソンという言葉の誤解

まず前提として整理しておきたいのは、「ロレックスマラソン=回数勝負」という認識は、現在ではほぼ通用しないという点です。確かに過去には、同じ店舗に何十回も通うことで顔を覚えられ、結果的に案内につながったケースも存在しました。しかし現在の正規店は、個人の来店履歴や購入履歴をより厳密に管理しており、単純な来店頻度よりも「誰に売るか」という判断が優先されています。そのため、来店回数が増えるほど成功率が上がるわけではなく、むしろ内容の伴わない来店は警戒対象になることもあります。

実際に多い成功回数のレンジ

現場感覚として最も多い成功パターンを整理すると、購入までの来店回数は大きく3つのゾーンに分かれます。1つ目は1〜3回程度で購入に至るケースです。この層は、初回または早い段階で購入意思や希望モデルが明確に伝わり、タイミングよく在庫と重なった人たちです。決して珍しいわけではありませんが、全体から見ると少数派です。2つ目は5〜10回前後で案内が出るケースで、最もボリュームが多いゾーンです。定期的に同じ店舗を訪れ、希望モデルを一貫して伝え、スタッフとのやり取りにブレがない人が該当します。3つ目は10回以上通っても購入に至らないケースで、この層は実は非常に多く、マラソンが長期化しやすい傾向があります。

回数より重視されている判断ポイント

希望モデルの一貫性

マラソンが短期間で終わる人の多くは、希望モデルが最初から明確です。サブマリーナー、GMTマスターII、デイトナといった人気モデルであっても、「なぜそのモデルなのか」「どの仕様を探しているのか」を一貫して伝えています。一方、来店ごとに希望モデルが変わる人や、「何かあれば」と曖昧な姿勢の人は、回数を重ねても進展しにくくなります。

転売を疑われない行動

正規店が最も警戒しているのは転売です。そのため、相場や並行価格の話題を持ち出す、購入後すぐに売却する可能性を匂わせる、複数店舗を短期間で巡回していると感じさせる行動は、マラソンを長期化させる要因になります。本人にその意図がなくても、そう見えてしまえば案内は遠のきます。

購入準備の整い方

成功する人は、在庫案内が出た際にすぐ購入できる状態を作っています。身分証の準備、決済方法の理解、購入制限の把握などが整っているため、スタッフ側も「この人に売って問題ない」と判断しやすくなります。準備不足の印象を与えると、せっかくのタイミングを逃すこともあります。

マラソンが長期化する人の共通点

10回以上通っても結果が出ない人には、いくつかの共通点があります。まず、来店の目的が「在庫があるかどうかの確認」だけになっているケースです。この場合、スタッフとの関係性が積み上がらず、印象が固定されません。また、焦りから態度が強くなったり、不満を口にしたりすることで、顧客としての評価を下げてしまうケースも見られます。さらに、購入制限の存在を軽視し、短期間で複数モデルを狙おうとする姿勢も、マラソン失敗の原因になりやすい要素です。

マラソンを続けるべき人・見切るべき人

マラソンを続けるべきなのは、希望モデルが明確で、使用目的がはっきりしており、時間をかけること自体が苦にならない人です。一方で、「いつ買えるか分からない状態」がストレスになる人や、明確な期限がある人にとっては、正規店に固執することが最適解とは限りません。並行市場や中古市場を含めた選択肢を検討することは、決して妥協ではなく、合理的な判断です。

鑑定士として見るマラソンの現実

現在のロレックスマラソンは、努力が必ず報われる仕組みではありません。回数を重ねるほど成功率が上がるわけでもなく、むしろ内容のない来店は逆効果になることすらあります。重要なのは、自分がどのタイプなのかを早めに見極めることです。正規店で買うこと自体が目的になってしまうと、判断を誤りやすくなります。

まとめ

ロレックスマラソンは、何回通えば成功するという単純な話ではありません。実際の成功回数は1〜10回前後に集中していますが、その差を生むのは回数ではなく、行動の中身と一貫性です。続ける価値があるかどうかを冷静に見極め、自分にとって最も納得できる選択肢を取ることが、後悔のない判断につながります。ブランドレックス 鑑定士 千藤