IWCは高級時計の中でも知名度と実用性のバランスが良く、初めての機械式時計として選ばれることも多いブランドです。一方で、売却時の評価はモデルによって大きく差が出やすく、「同じIWCなのに思ったより残らない」という声が出ることも少なくありません。本記事では2026年1月現在の国内正規定価を基準に、国内で実際に動いている販売価格と買取価格を整理し、リセール率という客観的な数字から、IWCの中で評価が安定しているモデルをランキング形式で解説します。

結論:IWCはモデル選びで結果が大きく変わる

IWCのリセールはブランド全体で一律ではなく、「需要の広さ」「サイズ感」「中古市場での回転の速さ」によって評価が分かれます。パイロット系やスポーツ寄りのモデルは比較的安定しやすく、ドレス寄りのモデルは状態や付属品の影響を強く受けます。この前提を押さえたうえで、具体的な数字を見ていくと、評価の理由がはっきりしてきます。

2026年最新|IWC リセール率ランキング(国内基準)

第1位:インヂュニア オートマティック 40(IW328901)

定価(2026年1月現在・国内正規):1,848,000円
国内中古販売価格:1,480,000円〜1,550,000円前後
買取価格:1,200,000円〜1,380,000円
リセール率:約65%〜75%

インヂュニアは近年評価が安定しているモデルで、40mmというサイズ感とスポーティーさ、日常使いしやすいデザインが支持されています。探している層が幅広く、中古市場での回転が速いため、買取価格も比較的強く出やすいのが特徴です。付属品が揃い、外装状態が良好であれば、上限寄りでの評価が期待できます。

第2位:パイロット・ウォッチ・クロノグラフ 41(IW388102)

定価(2026年1月現在・国内正規):1,254,000円
国内中古販売価格:1,000,000円〜1,050,000円前後
買取価格:780,000円〜920,000円
リセール率:約62%〜73%

IWCの定番であるパイロットクロノは、国内外で需要が安定しており、常に一定数の買い手が存在します。クロノグラフは状態差が出やすいモデルのため、ガラス傷やケースの打痕、ブレスの状態によって金額の振れ幅が出やすい点が特徴です。

第3位:パイロット・ウォッチ・マークXX(IW328202)

定価(2026年1月現在・国内正規):1,040,600円
国内中古販売価格:860,000円〜900,000円前後
買取価格:650,000円〜780,000円
リセール率:約62%〜75%

マークXXはシンプルで癖がなく、初めてのIWCとしても選ばれやすいモデルです。中古市場でも説明がしやすく、再販が読みやすいため、買取価格が極端に崩れにくい傾向があります。ブレスレットの状態と保証書の有無が評価を左右するポイントになります。

第4位:ポルトギーゼ・クロノグラフ(IW371605)

定価(2026年1月現在・国内正規):1,287,000円
国内中古販売価格:1,080,000円〜1,120,000円前後
買取価格:780,000円〜930,000円
リセール率:約61%〜72%

ポルトギーゼ・クロノはIWCの顔とも言えるモデルですが、パイロット系に比べると好みが分かれます。文字盤やケースの状態が評価に直結しやすく、個体差によって査定額に幅が出やすい点が特徴です。

第5位:ポートフィノ・オートマティック(IW356517)

定価(2026年1月現在・国内正規):772,200円
国内中古販売価格:480,000円〜520,000円前後
買取価格:380,000円〜470,000円
リセール率:約49%〜61%

ポートフィノはドレス寄りのモデルで、実用性は高いものの、資産価値としてはスポーツ系より控えめです。革ベルトの劣化や文字盤の状態が評価に影響しやすく、丁寧な保管が重要になります。

IWCの各モデルを見ていくと、定価だけでなく、実際に売れている価格と、そこから逆算される買取価格を把握することで、評価の理由が明確になります。どのモデルが市場で評価されているのかという判断軸を持つことが重要です。

ブランド品全体の買取相場がどのように形成されているかについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
ブランド品の買取相場について

査定額を左右するポイント

・保証書、箱、コマなど付属品の有無
・ケース、ブレスの傷や打痕の有無
・ガラスの欠けや視認性に影響する傷
・オーバーホール履歴の有無と内容
・中古市場での流通量と需要

より高く売るためのコツ

IWCは過度な研磨よりも、状態を維持することが重要です。売却前には軽く汚れを落とし、付属品を揃えたうえで、IWCの取り扱いが多い店舗で評価を受けることで、条件が安定しやすくなります。

今回の査定コメント

IWCは時計としての完成度が高い分、モデルと状態によって評価がはっきり分かれます。2026年の相場はブランド名だけで価格が上がる局面ではなく、実際に売れているモデルが正当に評価される流れです。インヂュニアやパイロット系は安定感があり、ドレス系は状態と付属品が結果を左右します。

まとめ

IWCを売却する際は、モデル選びと状態管理が重要です。現在の市場水準を把握したうえで、無理に急がず、納得できる条件が出るタイミングで判断することが、後悔の少ない売却につながります。

ブランドレックス
鑑定士 千藤