カルティエのジュエリーは「一生物」「ファッションジュエリー」というイメージが先行しがちですが、実際の市場では明確に“資産性の差”が存在します。特にここ数年は定価改定の影響が大きく、過去の感覚で相場を判断するとズレが生じやすい状況です。本記事では、カルティエジュエリー全体を総合的に整理したうえで、どのコレクションが資産性を保ちやすいのか、定価推移(円×%)を軸に判断基準を明確にします。

カルティエジュエリーは「全部同じ」ではない

 まず大前提として、カルティエのジュエリーは素材・コレクションによって評価が大きく異なります。ゴールド素材で定番として長く作られているモデルと、デザイン性が強いモデルでは、中古市場での成立帯がまったく違います。資産性を考える場合は、「どのコレクションか」「素材は何か」を切り分ける必要があります。

定価改定が相場に与えた影響

 カルティエジュエリーの資産性が見直された最大の理由は、定価の継続的な上昇です。たとえば、ラブブレスレット(K18YG)の定価は、過去には約600,000円前後だった時代がありましたが、現在は約1,100,000円前後の水準にあります。差額は約+500,000円、上昇率は約80%超です。この定価上昇が、中古相場の前提価格を押し上げています。

資産性が高いコレクションの条件

 カルティエジュエリーで資産性を保ちやすいのは、以下の条件を満たすものです。
・長年デザインが変わらない定番コレクション
・K18ゴールドまたはプラチナ素材
・サイズ展開があり、需要が限定されすぎないもの
・定価改定の影響を受けやすい価格帯

 これらの条件を満たす代表例が、ラブ、トリニティ、ジャストアンクルです。一方で、デザイン性が強く流行色の強いモデルは、定価が上がっても中古市場では評価が伸びにくい傾向があります。

中古相場の考え方|ジュエリーは「定価比」で見ると誤差が減る

 ジュエリーは時計と違い、製造年やムーブメント差がありません。そのため、中古相場は「現在の定価に対してどの位置で成立するか」という見方が有効です。定価が大きく上がったモデルほど、中古市場での評価も相対的に底上げされやすく、過去に安く購入した個体ほど、売却時の納得感が出やすくなります。

査定額を左右するポイント

・コレクション(ラブ/トリニティ/ジャストアンクルなど)
・素材(K18YG・WG・PG・プラチナ)
・サイズ(需要の多いサイズかどうか)
・状態(打痕、深い傷、変形の有無)
・付属品(箱・保証書の有無)

今売るべきか、持つべきかの判断

 カルティエジュエリーは短期的に価格が跳ね上がる資産ではありません。ただし、定価が50〜80%以上上昇しているコレクションについては、相場の前提がすでに切り上がっています。使用頻度が下がっている、サイズが合わなくなった、今後使う予定が少ない場合は、状態が良いうちの判断が有利です。一方、定番コレクションで状態が良い場合は、急いで手放す必要はありません。

今回の鑑定士コメント

 カルティエジュエリーの資産性は「ブランド力」ではなく、「コレクションと定価推移」で決まります。ラブやトリニティのように、定価が約80%前後上昇しているモデルは、中古相場も底堅くなっています。迷った場合は、どのコレクションか、現在の定価がどこまで上がっているかを基準に判断すると、ズレにくくなります。

なお、実際の買取価格がどの水準で成立しているのかを知りたい方は、直近でお取扱いした買取事例も参考になります。モデルごとの評価のされ方や、査定時に重視されたポイントが分かりやすい内容です。

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まとめ

 カルティエジュエリーはすべてが資産になるわけではありませんが、定番コレクションに限っては、定価上昇により相場の前提が切り上がっています。ラブやトリニティのようなモデルは、過去定価と現在定価の差が大きく、売却時の納得感が出やすい状況です。判断は「コレクション・素材・現在定価」を基準に行うのが最も確実です。ブランドレックス 鑑定士 千藤