カルティエ サントスは、タンクやバロンブルーとは性格の異なるモデルです。角型ケースにビスを配したスポーティーなデザインは、カルティエの中でも男性支持が特に強く、「実用時計」として選ばれることが多いシリーズです。かつては中古市場で値崩れしやすい印象を持たれることもありましたが、近年は定価改定とモデル整理により評価が大きく変わっています。本記事では、相場の基準として最も需要が厚い仕様を固定し、過去定価から現在定価への推移(円×%)と、なぜサントスが“条件次第で資産性を意識できるモデル”になったのかを数字で整理します。

対象モデルを明確に固定する

 本記事では、相場の基準として「サントス ドゥ カルティエ LMサイズ/ステンレス/ブレス仕様(定番仕様)」を前提にします。サントスはサイズ(SM・LM)や素材(ステンレス・コンビ・ゴールド)、ブレス/レザーで価格帯が大きく変わるため、まずは最も流通量が多く需要が安定している条件を固定します。

サントスの評価が変わった背景

 サントスはもともと歴史的背景のあるモデルですが、以前は「少し武骨で好みが分かれる」という評価もありました。しかし近年は、デザインの再評価と価格改定が重なり、立ち位置が大きく変わっています。特にステンレスモデルは、実用性の高さとカルティエらしいデザイン性を両立しており、他ブランドのスポーツモデルと比較検討される存在になりました。その結果、中古市場でも“極端に安くなるモデル”ではなくなっています。

定価推移(過去→現在を円×%で整理)

 サントス ドゥ カルティエ LM(ステンレス)は、過去に定価が約600,000円前後だった時期がありました。その後の価格改定を経て、現在では約1,000,000円前後〜約1,100,000円前後が基準線となっています。過去約600,000円 → 現在約1,050,000円前後で見た場合、差額は約+450,000円、上昇率は約75%前後です。カルティエの中でも、比較的“値上げ幅が大きい部類”に入るモデルであり、この定価改定が中古相場の底を押し上げています。

中古相場の特徴|サントスは「実用性×定番条件」で評価が決まる

 サントスの中古相場は、実用時計としての評価が色濃く反映されます。ステンレス×LMサイズ×ブレス仕様という条件が揃うと、需要が安定し、価格の下振れが起きにくくなります。一方で、SMサイズやゴールド系素材、使用感が強い個体は、帯が割れやすくなります。また、サントスはケース形状上、ビス周りやベゼルの傷が目立ちやすいため、状態差がそのまま査定差になりやすいモデルです。

査定額を左右するポイント

・サイズ(LMは需要が厚く評価が安定)
・素材(ステンレスは最も安定、ゴールド系は帯が分かれる)
・仕様(ブレスレット仕様は評価が高い)
・状態(ベゼル・ビス周りの傷、ケース角の打痕)
・ブレス状態(伸び、コマの欠品)
・付属品(箱、保証書、替えベルト、工具)

今売るべきか、持つべきかの考え方

 サントスはロレックスのように価格が跳ね続けるモデルではありませんが、定価が約75%前後上昇した現在、相場の前提帯は明確に切り上がっています。特にステンレスLMで状態が良い個体は、今売却しても“安く手放した感覚”になりにくい水準です。一方で、使用傷が増えやすいモデルでもあるため、今後も日常使いを続ける予定であれば、傷が深くなる前の判断が結果的に有利になるケースもあります。

今回の鑑定士コメント

 サントスは、以前の「好みが分かれるモデル」という評価から脱却し、実用性の高い定番モデルとして再評価されています。過去定価約600,000円前後だったモデルが現在約1,000,000円前後へ移行し、上昇率は約75%前後です。ステンレスLM・ブレス仕様・良好な状態という条件が揃えば、中古市場でも価格が安定します。売却判断は、使用傷の進行度と現在の成立帯を基準に考えることが重要です。

なお、実際の買取価格がどの水準で成立しているのかを知りたい方は、直近でお取扱いした買取事例も参考になります。モデルごとの評価のされ方や、査定時に重視されたポイントが分かりやすい内容です。

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まとめ

 カルティエ サントスは、定価改定と実用性の再評価により、条件次第で資産性を意識できるモデルになっています。過去約600,000円前後だった定価は現在約1,000,000円前後へ移行し、上昇率は約75%前後。売るか持つかを迷う場合は、サイズ・素材・状態を整理し、現在の成立帯で判断することが、最も後悔の少ない選択につながります。ブランドレックス 鑑定士 千藤