高級時計ブランド格付け【S・A・B評価】|定価・買取相場・上昇率で見る資産価値(ロレックス/パテック/AP/オメガ/カルティエ)
高級時計の資産価値(リセールバリュー)における格付けは、単なるブランドの格式や知名度とは異なり、「市場での流動性(売りたいときに売れるか)」と「中古価格の安定性(価格が崩れにくいか)」で決まります。つまり、資産価値の強いブランドとは、買い手が国内外に厚く、相場の中心がはっきりしていて、査定の土台が揺れにくいブランドです。本記事では、買取現場での成立が多い代表型番を例に、S/A/Bの格付けを“数字”で分かるように整理します。先にお伝えしておくと、同じブランドでも資産価値はモデルによって大きく変わります。ここでの格付けは「ブランドの偉さ」を決めるものではなく、売却を前提にしたときに失敗しないための判断軸を作るためのものです。
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モデル紹介
今回の格付けは、主要5ブランド(ロレックス/パテック フィリップ/オーデマ ピゲ/オメガ/カルティエ)を対象にします。理由はシンプルで、資産価値として評価されやすい“市場の芯”があり、比較検討の母数が多いからです。具体例として、ロレックスはサブマリーナー デイト 126610LN、GMTマスターII 126710BLRO、デイトナ 126500LNを中心に相場が形成されやすく、パテックはアクアノート 5167A-001など需給が薄いスポーツ系が資産価値を牽引します。APはロイヤルオーク系(例:15510ST)が主役で、オメガはスピードマスター系(例:310.30.42.50.01.001)が定番として売買され、カルティエはサントスやタンクなど“普遍デザイン”に価格が集まりやすい特徴があります。
最新相場の傾向
資産価値を数字で見るとき、最低限そろえるべき情報は「定価」「買取レンジ」「定価比(換金率)」「直近の上昇率(定価改定や相場上昇の影響)」です。ここでは“代表例としての目安”を提示します。なお、買取相場は状態(未使用/中古)や付属品(箱・保証書・コマ)で上下しますが、資産価値の強いモデルほど、条件が良い個体に需要が集中しやすく、結果としてレンジ上限が出やすい傾向があります。数字の見方としては、定価比が100%を超えるモデルは「定価以上での成立が起きやすい」領域、80〜100%は「下がりにくいが定価超えは限定的」領域、60〜80%は「安定はするが買い方で差が出る」領域、と整理すると理解しやすくなります。
S(資産価値・最高位)ロレックス/パテック フィリップ
ロレックスは流動性が圧倒的で、売却先の市場が広く、買取店側も“出口”を持ちやすいため、資産価値の格付けでは最上位に位置します。代表例としてサブマリーナー デイト 126610LNは、定価目安が約168万円前後、買取相場は状態良好・付属品完備で約200万円〜約235万円前後が一つの目安になりやすく、定価比はおおむね120〜140%帯になります。GMTマスターII 126710BLROは、定価目安が約175万円前後、買取相場が約330万円〜約370万円前後で推移しやすく、定価比は180〜210%帯が目安です。デイトナ 126500LNは、定価目安が約254万円前後に対し、買取相場が約520万円〜約600万円前後になりやすく、定価比は200%を超える領域が現実的に起きます。ここで重要なのは、ロレックスが“特別に高い”というより、買い手が切れにくく、相場が上下しても成立点が残る構造にあることです。パテック フィリップは、ブランドの格式そのものより、供給の薄さと指名買いが価格を作ります。アクアノート 5167A-001は定価目安が約396万円前後、買取相場が約750万円〜約850万円前後という見方になりやすく、定価比は180〜210%帯が一つの目安です。ロレックスは「流動性で勝つ資産」、パテックは「希少性で支えられる資産」という性格の違いがありますが、いずれも“売るときに困りにくい”点でS評価となります。
A(上位安定)オーデマ ピゲ
AP(オーデマ ピゲ)は資産価値が強い一方、ブランド全体が均一に強いわけではなく、ロイヤルオーク中心に価値が集中する“モデル依存”の側面があります。代表例としてロイヤルオーク 15510STは、定価目安が約440万円前後、買取相場は約500万円〜約650万円前後が目安になりやすく、定価比は110〜150%帯を狙える領域です。A評価の理由は、人気ラインの需給が締まりやすく、状態と条件がそろえば定価超えの成立が起きやすい一方、同ブランド内でもモデル選びを外すと資産価値の体感が落ちる点にあります。つまりAPは「当たりを引けばSに近いが、外すと落差が大きい」ため、格付けとしてはAに置くのが現場感として適切です。
B(良好・モデル選びが重要)オメガ/カルティエ
オメガは定番モデルの需要が厚く、値崩れしにくい一方で、供給量が多いモデルも多く、ブランド全体で定価超えが常態化しにくいのが特徴です。スピードマスター 310.30.42.50.01.001は定価目安が約112万円前後、買取相場は約55万円〜約75万円前後が目安になりやすく、定価比は50〜70%帯になりやすい領域です。ただし、ここは資産価値として“弱い”のではなく、買う側からすると相場の振れが読みやすく、所有コストを設計しやすいというメリットでもあります。カルティエはデザイン価値が普遍的で、需要の層が広い一方、時計としての資産価値はモデル・サイズ・素材・ダイヤ有無で差が大きく出ます。サントス(例:WSSA0037)の定価目安は約156万円前後、買取相場は状態良好で約65万円〜約85万円前後が目安になりやすく、定価比は40〜55%帯になりやすい領域です。カルティエは「定価超えで資産化」より、「定番の強さと安定需要で大崩れしにくい」方向で評価するのが現実的です。
ここまでの相場・価格・評価・判断軸を一言でまとめると、Sは定価改定や短期の波があっても“成立点が残る”ブランド、Aは人気ラインに乗れば強いが“選び方”の影響が大きいブランド、Bは安定需要はあるが“定価超えを前提にしない方が納得感が出る”ブランド、という整理になります。
査定額を左右するポイント
格付けを実際の買取価格に落とし込むとき、査定額を左右するのは「状態」と「付属品」と「個体の売り先」です。状態は外装の打痕・傷だけでなく、ブレスの伸び、研磨歴、ガラス欠け、リューズやプッシュボタンの操作感など、買い手が気にするポイントがどれだけ残っているかで変わります。付属品は保証書(ギャランティ)が最重要で、同じ型番でも保証書の有無でレンジが丸ごと変わることがあります。SやAの資産性が高い領域ほど、条件が良い個体に需要が集中しやすく、逆に条件が欠けると下げ幅が出やすい点は注意が必要です。Bランク帯は、状態差よりも“市場での平均的な成立水準”に引っ張られやすい一方で、未使用に近い個体・保証書完備など条件が整うほど、上振れが狙いやすくなります。
より高く売るためのコツ
資産価値を意識して高く売るコツは、難しいテクニックではありません。まず「比較の前提をそろえる」ことです。未使用のレンジなのか、中古のレンジなのか、保証書ありなのか、付属品は完備なのか。この前提が揃わないまま数字だけ比べると、後から必ずズレます。次に「相場の芯のモデルかどうか」を意識することです。同じブランドでも、相場の主役に乗っている型番は流動性が高く、売却の出口が増えるため、査定が伸びやすい傾向があります。最後に「売る前に整える」。簡単な清掃、付属品の回収、ブレスコマの確認、購入時の書類の整理。これだけで評価の土台が整い、レンジ上限を狙える確率が上がります。資産価値の強いモデルほど、きれいな個体に買い手が集まり、結果として買取が上がる、という素直な市場構造があるためです。
今回の鑑定士コメント
格付けは刺激の強い言葉になりがちですが、現場で大事なのは「優劣」ではなく「性格の違い」を理解することです。ロレックスは流動性で勝ち、パテックは希少性で支えられ、APは人気ラインに集中するから強い。一方、オメガやカルティエは定価超えが常態化しにくい反面、定番モデルの安定需要があり、買い方と売り方を整えれば納得感のある回収を作れます。資産価値を明確にするために数字で示しましたが、最終的な査定は必ず「型番」「状態」「付属品」「相場タイミング」で決まります。迷われたときは、数字だけで焦って動くより、条件を揃えて比較し、“成立する金額”で判断するのが一番安全です。
まとめ
高級時計の資産価値(リセール)格付けは、ブランドの格式ではなく、流動性と価格の安定性で決まります。Sは定価比100%を超える成立が起きやすい構造があり、Aは人気ラインに乗れば強いがモデル選びの影響が大きく、Bは安定需要はあるものの定価超えを前提にしない方が判断がブレません。ご自身が「買う前提」なのか「売却前提」なのかで、強いブランドの意味は変わります。 ブランドレックスでは、条件を揃えたうえで誠実に相場を整理し、納得感のある売却判断をサポートいたします。ブランドレックス 鑑定士 千藤
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