ジャガー・ルクルト レベルソは、流行で価格が動く時計ではありません。しかし近年、市場では確実に評価の軸が変わりつつあります。その背景にあるのは、定価改定の積み重ねと、クラシックウォッチ全体の再評価です。本記事では、レベルソがなぜ「これから価値が伸びやすい時計」と言われるのかを、定価推移(円×%)と市場構造の視点から整理します。

レベルソは「ブーム型」ではなく「再評価型」

 レベルソはスポーツモデルのように投機的な値動きをする時計ではありません。もともと評価は高かったものの、市場価格にそれが十分反映されていなかったモデルです。近年は、クラシック回帰の流れとともに、ジャガー・ルクルト全体のブランド評価が見直され、価格帯そのものが引き上げられています。

定価推移(円×%)|レベルソ・トリビュート

 現在の中核モデルであるレベルソ・トリビュート(例:Q397系など)は、過去には定価約700,000円〜800,000円前後で販売されていた時期がありました。その後、複数回の価格改定を経て、現在は約1,200,000円前後の定価水準に達しています。

 定価ベースで見ると、差額は約+400,000円、上昇率は約50%前後です。これは一時的な値上げではなく、ブランド全体の価格帯を引き上げる流れの中で行われた改定である点が重要です。

中古相場がまだ追いついていない理由

 中古市場では、定価ほど急激な上昇は見られていません。これは、レベルソが大量に取引されるモデルではなく、購入層が限定されているためです。ただし、これは弱点ではなく「相場がまだ成熟していない段階」とも言えます。定価が先行し、中古相場が時間差で追随する余地を残しています。

なぜ今、評価が切り上がりやすいのか

 レベルソは、派手なデザインやトレンドに左右されません。そのため、価格が急落しにくく、ブランドの再評価が進むほど相場の下限が引き上げられます。特に、レベルソ・トリビュートのような王道デザインは、海外市場でも安定した需要があります。

資産性を左右する条件

・定番モデル(トリビュート系)
・ステンレススチールケース
・シンプルな文字盤(シルバー・ブラック系)
・手巻きムーブメント
・付属品完備(箱・保証書)

 複雑機構や装飾性の高いモデルは評価が分かれやすく、資産性という観点では定番に劣ります。

今売るべきか、持つべきか

 レベルソは、すでに大きく相場が跳ねたモデルではありません。そのため、急いで売却する必要はなく、状態が良ければ保有を続ける選択も合理的です。定価改定が続く限り、中古相場の基準線は徐々に引き上がっていく可能性があります。

今回の鑑定士コメント

 ジャガー・ルクルト レベルソは、再評価によって価値が見直されている代表的なモデルです。定価が約50%上昇している一方で、中古相場はまだ追随しきっていません。派手な値上がりを狙う時計ではありませんが、長期的に安定した資産性を持つ一本として注目すべき存在です。

まとめ

 レベルソは、流行や投機とは無縁の時計です。その分、ブランド評価と定価改定が積み重なることで、相場の基準線が静かに切り上がっていきます。資産として考えるなら、定番仕様・良コンディションを選び、時間を味方につけるのが最も堅実な判断と言えるでしょう。ブランドレックス 鑑定士 千藤