サントスについて
カルティエのサントスは時計業界にとっても非常に歴史的な時計で、世界で初めて紳士用腕時計として作成されたのがこのサントスと言われています。
名前の由来にもなった当時冒険家でパイロットでもあった
「サントス・デュモン」という男性が友人でもあった当時のカルティエの代表
「ルイ・カルティエ」に飛行機の操縦桿を握りながらでも時刻が見れるようにしてほしいという依頼をしたのがサントス誕生のきっかけとなりました。
サントスにはベゼルにビス止めがされているのですが、これは当時サントス・デュモンが乗っていた飛行機のデザインを踏襲した物になっています。
鑑定士からのコメント
カルティエのサントス100LMを買取させて頂きました。
買取方法は店頭での買取です。
早速、査定ポイントを一緒に見ていきましょう。
査定ポイントは全部で3つです。
1.状態
2.付属品
3.年式
1.状態
最初に状態を見ていくのですが、
今回、重要になるポイントは腐食です。
なぜならカルティエの時計は腐食のせいで文字盤にシミができやすいという特徴があるからです。
白い文字盤が多い為、目立ちやすいというのもあるのかもしれませんが、中古の物は文字盤の淵側にシミが出来ていることが多く、
今回の時計も淵側に少しシミが付いていました。
このシミは時計内部に水分が入ってしまう事で起こるのですが、間違えた使い方をしたり、定期的なメーカーメンテナンスを怠ったりしてると今回のようなシミに錆が付着してしまいますので、3年から5年に1度はメンテナンスに出すようにした方が良いです。
カルティエは2019年からブティック、もしくは正規店で購入した時計を
8年間メーカー保証するという超長期保証を行っています。
メーカー保証は自然故障などに対して無償で修理を行ってくれる物ですが、
「オーバーホール」という時計のメンテナンスも無償修理の対象で、本来なら10万ほどかかるものを無料で出来ますので、2019年以降に購入している方はぜひ活用してみてくださいね。
ただ、時計を落としたりぶつけたりして故障してしまった時計に関しては保証対象外なのでお気を付けください。
今回の時計は文字盤にシミがある以外にはベゼル部分にも使用傷があり、革ベルトも使用感が強い物でした。
2.付属品
次に付属品です。
カルティエでは収納箱、保証書、取説の3点が基本セットです。
その中で特に重要なのが保証書です。
カルティエの保証書は2種類あり、本タイプとカードタイプです。
評価としてはカードタイプの方が評価が高く、理由としてはカードタイプが新しい年式の物だからです。
カルティエの収納箱はスタンダードモデルであればどの箱も変わりません。
同じデザインの箱なので最悪無くても替えが利きます。
ですが保証書は替えを作る事は絶対にできない為保証書が無いと大きくマイナスになってしまいます。
3.年式
カルティエは製造年数を把握する事が残念ながらできません。
その為、年式と言う面では保証書に記載してある購入日を確認することで査定の参考にさせていただいています。
今回買取させて頂いた時計に関しては保証書が無い物だった為、
この時計が発表された一番古い年式での判断となります。
折角、年式的には新しいのに、証明するものが無い今回のような場合だと通常より低い査定になってしまう事があります。
お店によっては付属品がすべて揃っていないと買取をしてくれない場所もございますのでご注意ください。
まとめ
今回は以上の3つの事を確認して査定させて頂きました。
査定として大きかったのはやはり文字盤のシミです。
傷は治すことが出来ますが、シミは文字盤交換するしか綺麗にすることが出来ない為、
査定額は大きく下がってしまいます。
メンテナンスは欠かさずに行いましょう。